親バカでいい 第14話
15、「見上げてごらん、夜の星を」 娘がまだ小さかった頃、良く自宅のマンションのベランダにマットを敷いて寝そべり、二人で夜の空を眺めたものでした。僕の子どもの頃の夢も良く話しました。娘の小学校での出来事なども良く聞きました。天気の良い夜など本当に最高のシチュエーションです。月が出てたら、最高。星がくっきりだったら尚更です。冬の寒い夜は不要になった毛布を活用。二人でそれをかけて様々なことをたくさん話しました。何ともいえない開放感があって、娘に伝えたいことを素直な気持ちでいっぱい伝えることが出来ました。僕はアウトドア派の人間ではないのですが、恐らくキャンプに行ったときはこんな開放感があるんだろうなあと想像しました。星空を眺めると、本当に宇宙って大きいなあと思います。今見えている星の光は、あの星から何光年も前に放たれ、今、地球に届いているものだと気づくだけで、宇宙のとてつもない大きさに感動し、いっぽうで人間の一生とは何て短いものだということにも気づかされるのです。だから、その“一生”を一生懸命生きる、生きることが一番などと解釈して、一度きりの人生を大切に生きなければいけないということもそのときに伝えました。もちろん成人した娘は今も親子で横になって夜の星を見上げたあの日のことをきちんと覚えているそうです。