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親バカでいい 第10話

11、「客観的に見ることを子どもから学ぶ」

僕は人前でエンタテインすることを生業としています。そして恥ずかしながら、15年位前に、自分のステージを客観的に見ることが、より魅力あるステージを作る上で大切だということに初めて気付いたのでした。自分が客でステージを見たら、こういったステージだったら楽しいだろうなあ、笑えるだろうなあ、また見たいと思えるだろうなあ、などときちんと意識するようになったのです。それまではこういった考えは恐らくは潜在意識にはありながらも、無意識でやっていたのだと思います。この無意識でやっていたことを意識してやれるようになったきっかけはやはりPTA会長を務めたことが大きかったかと思います。例えば、朝、校門に立ち、子どもたちを迎えます。大抵の子どもたちの表情は冴えません。眠いから。何となく憂鬱だから。など、理由は様々だと思います。そんなとき、子どもたちから見て、門のそばに立つおじさんはどういった表情で出迎えることが、少しでも子どもたちの表情を和らげるのかを考えました。満面の笑みも良いでしょう。でも中には、この満面の笑みを見たくない子もいます。満面の笑みではなく、柔らかい笑み。微笑み。そうなんです、笑顔も物凄い種類があるのです。だから、僕は子どもの立場になって、その子の身になって、笑顔をその子どもによって使い分けていました。そんな器用なことをしてたのか?と言われそうですが、していました。元来、そういった考えが潜在意識の中にあったわけですから、それを意識してやる方に仕向けることは決して難しいことではなかったのです。そして、こういった経験が今も自分の生業に生かされていることを思うと、PTA会長をやって本当に良かったと思っています。子どもたちに感謝です。


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